売掛金を回収する方法を弁護士が解説
- 弁護士 森山 大樹

- 7 日前
- 読了時間: 3分
企業間取引では、商品やサービスを提供したにもかかわらず、代金が支払われないというトラブルが発生することがあります。売掛金が回収できない状態が続くと、会社の資金繰りにも大きな影響を及ぼします。
そのため、未払いが発生した場合には、状況に応じて適切な回収手段を検討することが重要です。本記事では、売掛金を回収する主な方法について弁護士の視点から解説します。
1 まずは任意での支払いを求める
売掛金の回収では、まず任意の支払いを求めることが基本となります。
具体的には次のような方法があります。
・電話やメールで支払いを依頼する
・請求書を再送する
・支払期限を確認する
単なる事務的なミスや資金繰りの問題で支払いが遅れている場合には、この段階で解決することも少なくありません。
ただし、支払いが長期間遅れている場合には、次の段階の対応を検討する必要があります。
2 内容証明郵便で請求する
任意の請求で支払いがない場合には、内容証明郵便で請求する方法があります。
内容証明郵便とは、「いつ・誰が・どのような内容の文書を送ったのか」を郵便局が証明する制度です。内容証明を送ることで、次のような効果が期待できます。
・正式な請求であることを相手に認識させる
・支払いを促す心理的効果
・後の裁判で証拠として利用できる
また、内容証明郵便では、支払期限を明確にし、期限までに支払いがない場合には法的手続をとる可能性があることを通知するのが一般的です。
3 支払督促を利用する
相手が支払いに応じない場合には、裁判所を利用した回収方法もあります。その一つが支払督促です。
支払督促は、簡易裁判所に申立てを行い、裁判所から相手方に対して支払いを命じる手続です。
特徴としては次の点があります。
・比較的簡易な手続で利用できる
・原則として書面審査のみ
・費用が比較的低い
相手が異議を出さなければ、強制執行を行うことも可能になります。
なお、支払督促の手続は
民事訴訟法382条以下に規定されています。
4 訴訟を提起する
相手が支払いを拒否している場合や、支払督促に異議が出された場合には、訴訟によって回収を図る方法があります。
訴訟では、
・契約書
・請求書
・納品書
・メールなどのやり取り
といった証拠を提出し、売掛金の存在を立証することになります。
判決を得ることで、相手の財産に対して強制執行を行うことが可能になります。
5 強制執行を行う
判決や支払督促などで債権が確定した場合には、強制執行を行うことができます。
例えば、
・銀行口座の差押え
・売掛金の差押え
・不動産の差押え
などです。
ただし、強制執行を行うためには、相手の財産を把握していることが重要になります。
まとめ
売掛金を回収する主な方法としては、次のようなものがあります。
任意での支払い請求
内容証明郵便による請求
支払督促の申立て
訴訟の提起
強制執行
売掛金の回収では、早い段階で適切な対応をとることが重要です。支払いが長期間滞っている場合には、弁護士に相談することで、状況に応じた回収方法を検討することができます。
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